リンデマンスホーフでのワークショップとコンサート2014

2014年度リンデマンスホーフでのワークショップとコンサートに参加された波馬朝加さんの日記。波馬さんは、手の不調のため、今回は見学のみの参加となりました。


3月1日
15:00前に吉田先生と祥子、坪井君と共にシュピルホフ先生宅に到着。まず、ユッターさんにご挨拶。とってもチャーミングな方で、温かく私達を迎えて下さった。その後ご主人であるバルさんにもご挨拶。一目見ただけで、人柄の良さが伝わってくるとてもきれいな瞳をしたバルさん。お二人共、私の手の状態を凄く心配して下さった。帰るまでに少しでも良くなりますように!

少しお茶をいただいてから、お買い物へ!なんだか野菜も全部が大きくて、よくわからない食べ物がズラリと並んでた!新鮮。

とても素敵なお夕飯をいただいてから、ピアノのお二人を空港へお迎えに。なんだか賑やかになりそう!(私が1番うるさいのは目に見えてるけれど。)


3月2日

なんだか首がビリビリするけれど、たっぷり寝れて久しぶりにスッキリ起きれた。
ちょっとお散歩をしてから吉田先生と祥子の合わせを見学。先生は一つの音でも休符でも気を抜かない。当たり前なんだけど、自分にいろいろ思い当たる事がありすぎて、心がズキズキ弾きたくてムズムズ。

そして、午後からシューマンのレッスン。ピアノの先生がいらしていて、緑ちゃんにアドヴァイス。すぐに全然音の輝き方が変わるのにびっくり!!手の柔軟性ってほんと大事だ!自分はなんて硬いんだろう…

3月3日

吉田先生のマッサージのおかげで手のビリビリが少し和らいだ。

朝は吉田先生、祥子、坪井君の弦分奏を見学。いろいろな意見がぶつかって、でも一つになって音楽になっていく。おーそれはどうだろ?!っと思って話を聞いていても、音に出すとわぁーなるほど!っと合点。アンサンブルの醍醐味だよなー。

そしてお昼にリンマー先生と息子さんのナタン君が到着!リンマー先生、いつも通り素敵に登場。ナタン君の想像以上のかわいさに一同騒然。てんやわんやしながら、午後のレッスン開始!まずはシューマン。新しい楽章を丁寧にみていく。一つ一つ吉田先生が細かく指導、空いてしまっていた隙間にジャストなピースを入れていって音楽がいっぱいに埋まる。本当に凄い。
レッスンの途中にヴァイオリンのビヨール先生が到着。はじめましてのご挨拶。とってもかわいい方で、目が釘付けに。

少し休憩してからハイドンの合わせ。ビヨール先生もリンマー先生も音に説得力しかなくて脱帽。それにしっかりと応えている坪井君も目がランランで、一回聴いただけでこの曲が大好きになった。

いつか弾きたい、ほんとに弾きたい!!

3月4日

今日は二重奏の演奏会。朝からなんだか私まで緊張。

朝ごはん後はしばらくナタン君の子守をして、ハイドンの合わせを見学。ドイツ語で合わせが進んでいくので言葉がわからない私にとってはハイスピードで何もかもが進んでいってしまう!(後から聞いたらドイツ語がわかる坪井君でさえついていくのが大変だったらしい。)でも言葉では理解できなくても、音に出すと何の事を言っていたかわかるからほんと音楽って凄い。
その後モーツァルト。みきちゃんのアンサンブルっていいなぁーと思った。いろんな事を見てる。視野が広い気がした。私は楽譜にかじり虫なのでもっと広い視野をもてるようにしないと。

お昼をはさんでシューマン。ビヨール先生の指導も入った事により、祥子が苦手としていた部分がすごくいい方向に向かっていって、彼女の良いところが更に流麗になって素敵だった!

夕方、とうとう二重奏の演奏会!なぜか朝から私は緊張していたが更に緊張。
まずは坪井君とみきちゃんのアルペジオーネ。大好きな曲ということもあり、聴き入った。本人にも伝えたけれど、私もチェロ弾きたい!そう思わせる素敵な演奏だった。
祥子と緑ちゃんのグリーグ、ヴァイオリンソナタ。久しぶりに祥子の演奏が聴けた!祥子は大学の一つ後輩で、好調だった時も、不調で悩んでいた時も身近でみてきた事もあって、とっても感情移入して聴いてしまった。ここにきてから、本人は気付いてないけど、なんだか彼女の心の中で変化がおきてる気がする。本当に素敵な瞬間がいっぱいあった!!


3月5日

朝は、祥子のヴァイオリンレッスンについて行って見学させてもらった。ビヨール先生の指導は、本当に的確で、なるほどなという練習方法をいろいろ教えて下さってた。私も帰って実践しよう。

お昼からはなんだか毎日音楽漬けで耳が疲れてきていたので、(贅沢な悩み!)明日ある演奏会に備えて、耳を休める為に割とゆっくりと過ごした。
17:00からのシューマンからは復活!祥子も坪井君もすーっごくよくなってきて見違えるようだった!明日が楽しみ。

3月6日

演奏会当日。ゲネプロが行われている間はスーパーに行ったりお散歩したりと街を堪能。

夜、いよいよコンサート!たくさんの人が集まって下さっている。

ハイドン、モーツァルト、シューマンの順で演奏会は行われた。どのアンサンブルも素晴らしかった。ほぼ毎日合わせを見学させていただいて、何回も何回もあーでもないこーでもないと合わせしていたところがうまくいく度に心の中でガッツポーズ。私もこの中に入って演奏したかったな…と心から思った。
心温まる素敵な夜だった。

3月7日

今日はオペラ鑑賞日。
朝は、シュピルホフ夫妻の図らいで、ハノーファーにあるオペラハウスのバックステージを見学させていただいた。一つのオペラを作るのに、大変な人数の方達が動いているという事を目の当たりにした。輝かしいオペラ舞台の裏側は思っていたよりも何倍も壮大だった。

その後ハノーファー観光を祥子、みきちゃん、緑ちゃんとしてから一旦帰宅。
今日で私と祥子はドイツから離れる為、お家でお留守番をするユッターさんにお別れの挨拶。何を言って良いかわからず、突っ立っていたら、ユッターさんがギュッと抱きしめて下さった!今回何もできないただの居候だった私を文句も言わず温かく迎え入れてくれ、そっと見守って下さっていたユッターさん。毎日のように私の手を心配して声をかけて下さった。感謝してもしきれない。

急ぎ電車に乗り、オペラハウスへ。今日のオペラの演目はカヴァレリア・ルスティカーナとバヤッツォの二本立て。だが、私達が思っていたよりも終演時間が遅く、二本見ていると夜行電車に間に合わない事が発覚、泣く泣くカヴァレリア・ルスティカーナのみ拝聴した。
言葉がわからず、正直理解できない部分もあったけど、今日いろいろ裏舞台を見させていただいたからか、いつもとは違う所に視点を向けられたような気がする。

そしてとうとうバルさんともお別れ。いつも私達を自然と笑顔にさせてくれる、優しくてユーモアいっぱいのバルさん。大きな大きな愛で私達を包んでくれてました。
切磋琢磨したピアノのお二人とチェロの坪井君、お世話になりっぱなしだった吉田先生ともここでお別れ。本当に感謝の気持ちでいっぱい!!

毎日毎日私にとって刺激的すぎて書ききれないけれど、日本で考えていた事、思っていたこと、かなりちっぽけな事だったんだと思ったのが一つ。
あとは、日本でフリーで活動していくうちに、ボヤけてあやふやだった理想の音、見つけられた気がする。その音に近づくには何をすれば良いか?遠回りしてでも見つけようという覚悟ができた。

シンプルだけど…本当に行けて良かった。
[PR]